「風をつなぎ森をめぐるヴィラ(COCOON西田中EAST)」が第45回東北建築賞「特別賞」を受賞しました。

審査員の講評
本計画は、従来医療と児童福祉の社会的な狭間となっていたニーズに対して、医療型児童デイサービスのサテライトを目指したプロジェクトです。仙台市北部の郊外に実現したこの施設は、機能別のゾーニングを踏まえた中庭を囲むシンプルな構成でありながら、外部と内部をつなげる水平方向の開放性や周辺環境とのレベル差、開口部周辺のデザインなどの工夫が随所に見られます。障碍を有する利用者へのケアの空間として、様々な計画的配慮が為されているとともに、同伴する家族の視点と使い方にも注意が払われています。隣接するカフェを計画することによる保護者の送迎時の滞在や就労の場を儲けようとしている点などは新しい試みと言えます。そして、これらの計画の背景には、設計者と運営者との綿密なコミュニケーションにより、汲み取るべきニーズと実際の運営時における課題を設計にフィードバックするプロセスも重要な意味を有しています。以上、今後の医療・福祉社会の一つのモデルとなりうる可能性を感じさせることから、東北建築賞特別賞に値する評価となりました。
以下のリンクより、第45回東北建築賞ギャラリーが閲覧いただけます。
https://tohoku.aij.or.jp/gallery/6105.html
本施設の詳細については、以下のリンクで紹介しています。
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